集客の壁 集まるイベント、芝居、ライヴ、セミナーの方法

ライフ
Teenagers at summer music festival under the stage in a crowd enjoying themselves

悩む集客。

渋谷のスクランブル交差点を見ると人ってこんなにいるのに
通勤ラッシュを見ると、どんだけ人がいるんだと思うのに、いざ、イベントを開催すると人は来ず。
あの人達をこっちに来させるにはどうしたらいいんだ?と悩む。

僕のバンド時代、ライヴの集客方法

バンド時代は10人ほどのファンの方がいた。たった10人されど10人です。
新しいCDを発売するとき、ライヴの後はカウンターに10人並べば対バンのアーティストから「大人気ですねー」と声を掛けられるのです。
どれだけハードルが低いのだ。
ただ、「集まる」ファンが10人いれば後は、「集める」お客さん30~40人。それでうちのバンドのお客さんは40~50人になる。
ライヴハウスにしてみれば、週末のトリにブッキングしてもらえる売れっ子バンド。
ほとんどが土曜日のトリでした。

あの頃は集客がそれほど難しいと感じていなかった。

結婚をして、プライベートは家族との時間を多く取るようになる。その後、舞台演出などを続けてはいたものの、僕個人のお客さんは一桁。
知人達も結婚をして子どもがいたり、正社員で時間が自由に使えなかったりする人が増えた。
更に根本的な理由は、「営業」がほとんどできなくなったからだ。

バンドも解散して15年。今はファンなんて人は1人もいない。(それはそうだ。)

なぜ、集客できなくなったか?

当時の「集める」お客さん30~40人がどのようにして集めることができたかのカラクリに理由がある。
それは時間をかけたからです。
とにかく友人、知人のライヴと芝居に行きまくっていた。
友人、知人のライヴや芝居に行く。すると、その人もチケットノルマの一助になるので恩ができて僕のバンドのライヴにも来てくれるというシンプルなカラクリ。
カラクリというよりも、これは駆け引きだ。
とにかく一日に2ステージとかザラでとにかく公演、ライヴに行きまくる。この投資は「行って来い」だと思えば惜しげもなく行けるわけです。
自分が行くことで自分達のライヴにも来てくれるので、結果、人気バンド。ちなみにこれをやっていたのはヴォーカルの僕だけだったので、メンバーに対してはやや不満をぶちまけていた。「おまえら、客、呼べよ!」って不満がふつふつしていた。
でも、ヴォーカルだし、仕方ないか・・・とも思っていたけど。

「来たから来てね♪」の構造は今の時代も変わっていないらしい。

「来たから来てね」の暗黙の了解で成り立つチケットノルマ文化。お客を呼べる小劇場の役者さんほどたくさんの友人、知人の芝居に行っているという努力があるのだ。

それってどうなの?

これでは仕事にならない。豆腐屋さんが、おたくの豆腐買うからうちの豆腐買ってくれる?って大山の豆腐屋さん界隈でそんなことをやってるわけがない。
大山それ自体が外からお客を呼ぶからお客が「集まる」。そして、豆腐が売れるわけだ。

この「集める」作戦はずっとできない。なんせ、僕にはそんな時間がない。ライフスタイルが変わるとなかなか毎週のようにイベントに行くこともできなくなった。
一日イベントを開催するために、例えば、自分1人で50人集めるために、50個のイベントに足を運び、「来たから来てね」と言い続ける。それも打率が5割か6割程度だろうから、そううまくもいかない。こんなことできるわけもない。

「集める」は限界。「集まる」仕組みを作らなければならないのだ!

2年ほど前、フリーマガジンを1万部ポスティングしてイベントに何人来たか?

2年ほど前、地元で映画上映とライヴを融合したフリーマガジン創刊イベントを開催することにした。
過去のバンド経験があり、あの頃の感触から自分には集客力があると思い込んでいた節がある。
朝日新聞の取材もうけ、地元の行政関係の広報誌の取材もうけた。これはもう順調に行くはずと思っていた。

郊外といえど地元に配ったフリーマガジンは1万部。
知人のパフォーマーも呼び、ブッキング。盛り上がるぞー!!!と息巻いていた。
いざ、当日、フリーマガジンを見て会場に来てくれたお客さんはなんと・・・2人。あとは知り合いである。
スカスカの会場。
大事な知人パフォーマーにスカスカの会場でパフォーマンスさせてしまい、どう詫びて良いかわからず、顔面蒼白状態。

ここまでやってようやくわかった。

そう簡単に人は動かない。

あの頃は駆け引きの結果で来てくれていたのだ。

ネットのアクセス、SEOも一種の集客ですが、それすら難しいのだから

集客という意味ではホームページやブログのアクセスもそうだ。そう簡単に人はあなたの記事を読みに来ない。
YOUTBE動画もそうだ。そう簡単にその動画、見には来ない。
ラジオもそう、リスナー獲得の仕組みや告知もなく始めたところで、コミュニティFMで番組をやってもファックスは届かない。生配信だって、適当に始めても視聴者は0~2人程度でしょう。電車に乗ってイベントに行くよりも遙かにハードルが低いのにそれでも集めることが難しいのだから、イベントに来させることがどれだけ難しいことか。

もー、これ、どーすりゃいいんだ!!!!と悩み続けて学び続けています。

現在進行形です。
どんなに楽しいイベント、どんなに面白い番組をやっても参加してくれる人、見てくれる人を集めるのは本当に大変。
さっきも知り合いのラジオ番組のバックナンバーをYoutubeで聞いていたのだけど、再生回数は一桁。こんなにトークがイケていて楽しいのにビックリする。

こういう失敗を垣間見つつ、体験しつつ導き出した具体的なアイディア

コンテンツがどんなに良くても、それと集客力は正比例しない。
どんなに歌が良くて、どんなにビジュアルが良くてもお客が少ないアーティストが山ほどいる。
結局、ミーハーな人が多い。メジャーな事務所や企画に絡めてそこから露出することが正攻法だ。
スターになる戦略

集客には集客のノウハウがあるはずだ。
とりわけネットで強いコンテンツは「役に立つ」コンテンツ。
「役に立つ」は「楽しい」を凌駕することもある。
ただ、役に立つイベントというのもなかなか難しい。強いて言えばインスタ映えするイベントであれば参加者の役には立つのかもしれない。
インスタ映え戦略

基本はやっぱり楽しいや感動するというコンテンツ力で引き寄せたいと思う。
でも、そこに固執していたら厳しいものがある。
カリスマ性があれば、話は別。
とりわけ僕の場合は作家さんと話せる!とカリスマ性に引き寄せられてイベントに参加することがある。
会うと「あれ?」っていうことがあるけど、顔が見えないとカリスマ性が高まって会ってみたくなるというのもある。
カリスマ性を演出戦略

されど「集める」から始めるのが基本だと思う。

といろいろ「集まる」イベントをどう作るか?を綴ってきましたが、正直、「集まる」のほうが「集める」よりも難しいところがあります。
難易度の低い「集める」から始めて、徐々に「集まる」にしていくことが良いのだと思います。

たとえば、10人以内の小さなイベントや交流会に参加しながら、自分や自分の企画をPRしていくこと。
その際は、参加しているイベントそれ自体をしっかり楽しみ、人とつながること。
異業種交流会に保険屋営業が来て興ざめするようなシチュエーションはもう見たくない。(同窓会とかは更に最悪だ。)
結局、自分と交流してくれる人がいない限り、カリスマ性があろうが、印象が良かろうが、気付いてもらえないのだから、とにかく人と会うこと。
人と会うときは、常に「自分が何者なのか?」そして、「自分がこれから何をたくらんでいるのか?」の二点は必ず持ち合わせて、伝えること。

こういうことが大事なのだと思います。
自分とのつながり、人を集めつつ、自分をPRして「集まる」の種をまいていくわけですよね。

僕の経験上、セミナーに受講者側で参加しても、なかなか人とはつながれません。
終了後に講師と名刺交換は必須ですが、同じ受講者同士が交流するタイミングがほとんどないからです。
セミナーはその課題を純粋に学びたい時に参加するもの。
むしろ、ワークショップ。勉強会。または、パーティー。

横同士のコミュニケーションが活発化できるようなものに参加すると良いと思います。

集客は一日にして成らず。
交流深めて行きましょう。ということで企画があれば参加しますし、共同企画の持ち込みも歓迎します。

コメント

  1. 息吹肇 より:

    いやー、本当にそうですね。
    常々言ってますが、小劇場も結局は知り合い同士で回しているだけで、パイ自体は広がっていません。
    この状況に危機感を抱いている演劇人は多いのですが、打開策が見当たらないのが現状です。
    小劇場から大きな劇場に出る、有名な俳優さんに客演してもらえる、主宰が商業演劇の作・演出に進出する等ができている劇団もあるので、そのノウハウを是非とも学びたいところですが、「企業秘密」でしょうね。
    そもそも演劇に関心のある人自体が少ないという中で、その小さなパイを取り合う状況が続いています。
    演劇自体に人が「集まる」状況を作らないといけないですね。
    僕も現在進行形で悩み中です。

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