メーソートのホテルにて
朝
朝7時にセットしたアラーム。疲れていたのか10分、また10分とリセットして結局7時半に目覚める。
国境は17時で閉鎖だ。見て回るのにどれだけの時間がかかるかわからないミャンマーのミャワディ。できる限り時間が作りたかったため8時にはホテルを出てソンテウを10バーツで拾う。
8時半には国境に着いた。
ぴりぴりしたムードの街と思っていたがそれを作っているのは自分の心の中だけではないか?と思いリラックスを試みた。
なんせ軍事政権下のミャンマーに陸路の国境からはいるのだから。
後から乗り込んできた白人のおじさんが猫や犬、羊の鳴き声でミャンマー人の子供をあやしているのを見てなんだかほっとしてしまった。
イミグレで出国許可をえて国境にかかる橋を渡る
国境のモエイ川をタイ人なのかミャンマー人なのか乾季のせいで水かさがないため悠々と歩いて国境をわたっている
国境の威厳のなさに驚いて見ていると…イージーなんだとミャンマー人のおじさんが話しかけてきました。
ミャンマーの国境の街ミャワディに入国。
先ほど話しかけてきたおじさんがガイドを申し出てきた。
300バーツで3時間でシクロで案内するよという
営業目的で話しかけていたのかと少し残念に思い断ろうかと思ったが危険と名高いこの街で一人歩きするよりはいいかもしれない250バーツに値切ってみたが、軽く笑って「いいよ」と言ってくれた。多分、それでもきっと良い値段だったのかもしれない。
ミャンマー、ミャワディー入国
素晴らしいガイドに巡り会えた
ともに行く場所、お寺やマーケットはともかく幼稚園や村や丘、一人では到底入るに躊躇してしまうようなところへと案内してくれた。
結果的にとても良いガイドだった。
幼稚園の子供たちはよってきては珍しそうに知っている外国語をならべて笑っていた。
物をねだる様子もなく笑顔だけを振りまいていた。
外国人が珍しいようであちらこちらで大注目を浴びる。タイでもヴェトナムでもここまでのことはなかった。
おじさんの名前はチョウトンさん
ミャンマー憂いつつも誇りを持っている人
彼はタイがリッチでミャンマーはプアだとしきりに繰り返した。
これについては外国人になぜだと良く聞かれるけど私にも答えが出せないんだと言っていた。
ミャンマーの周りの国の文化は皆、ミャンマーから影響を受けている、いわばミャンマーこそがオリジナルなんだと言っていた。
なのになぜその私たちがプアなのか、答えは私にもわからないと
閉鎖的だからだよ…きっとそんなことはわかっているのだろうと思いあえて言わなかった
なんで、僕たち外国人はミャワディを一日で出て行かなくてはいけないんだ?なんで、ここから3km4kmのところにいくだけで逮捕されて刑務所に入れられてしまうんだ?
とチョウトンさんに聞いてみた。
なぜかイタリア語まじりの変な英語でよくわからなかったが来年・・・いや、2年後にもう一度来てくださいと言っていたのだけわかった。
きっと、ミャンマーから入ってインドやほかの国に行くことはできるようになっているはずだからと。
これは多分、国民全員の願いなのではないかと思ったりもした
ミャンマー人はみんなタイ人が嫌いなのか?
そうです。きらいです。と言っていたけど、これはチョウトンさんの考えです。
でも、そんな言葉を聞くとタイのアユタヤにあるミャンマーとの古い戦争の傷跡を傷跡のまま残しておくことの意味を見失ったりもした。
あなたをあの寺まで連れて行きたいと山の中腹にある遠くの寺院を指差した。
きれいなんだ。景色もいいんだ。でも、私一人なら行けるけど、もしあなたを連れて行くと私もあなたも刑務所に入れられてしまうんだ
ここから3kmくらいのところには野生の虎もいる自然の多い国だ。私はあなたに見せたいんだ。でも、できないんだ。
自分の国の自慢の場所に連れて行きたいのにそれすら許されないなんて。ちょっと悲しくなった。
ミャンマービールはアジアのチャンピオンビール?
最後にミャンマービールを飲みたいといって食堂に入った。
思いのほか、おいしい。思いのほかというよりも、かなりいける。
うまい!正直な感想を言うとミャンマービールは日本を含めたアジアのビール大会でのチャンピオンビールなんだよと教えてくれた。
ミャンマー、実はポテンシャルがすごく高いのでは?
それにミャンマーカレーもとてもおいしかった。お世辞抜きに本当においしい。
感じたことをそのまま伝えた。ビール3杯含めて100バーツ。タイだったらおよそ220といったところかな。当時のレートで300円くらい。
「あなたの国のガイドブックやテレビ、新聞で危険だと書かれていることは知っているんだよ。でもね、どうだった?とてもピースフルだろ?」
そうだね。すごく平和だね。そう答えるしかなかった。正直5時間で何がわかると自問してしまいそうだった。
だって歩けば半日で行けそうな寺院にも行けないんだろう。一見平和だけに、なんでこんな温和な国民を締め付けるミャンマーの軍事政府の姿勢がより理解できなくなった。
陸路から入るミャンマーの顔は。郊外のほうが国民の本心が聞きやすい
空港から入ると滞在は可能だという。でも、陸路から入ることで得られるものはかなりある。国の端から入ることが本来は普通のことなんだと思う。端から入りその反対側に抜けていく。そんなバックパッカーの旅がこのミャンマーでいつかできる日が来たらしてみたいと思った。
ミャンマーとの出会いは貴重な経験になりました。
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