一人会社社長5年目で思う起業のメリット、デメリット。

一人会社の鉄則:効果の出ない、見込みのないものからは手を引く

これは当然なんですけど、一人だから、決定→実行はスムースです。

効果の出ない、見込みのない事業があったら手を引く。
「ダメだ、やめよう」
これだけ。

これがサラリーマンだと、効果測定を立てて過去の実績を計測、未来の予測、パワポを作って上司を説得。

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「どれだけ時間とお金を費やしたと思ってるんだ!?」と中身と関係ないことで怒られて…

あ~~めんどくせい。

僕たちにはこういうのがない。これが自営業、フリーランス、一人会社の特権。

でもね!めんどくさい上司よりもキツイものがある。

上司から怒られるよりも、身に染みて痛い失敗による資金の損失、読みを外した自分への反省。

正直、怒られておしまいならその方がマシだ。

資金を削ってしまった。そして、それが回収できない。この恐怖は半端ではない。
起業を勧める人はここをしっかり伝えてください。

怒られるだけの方がいいに決まってる。失敗ができる環境なんて恵まれている。

起業家が寂しさゆえに手を出す課外活動に注意

起業家は一人。一人ゆえに何かしらの会に属す人が多い。

そうでなくても、趣味のグループや、時には別でNPO法人を立ち上げる人もいる。

僕も、個人としてNPOや任意団体の組織に加わることもありますが、プロジェクトにおいて「こりゃダメだ」と思っても簡単にはやめられないことが多い。

ましてや、NPOなんかだと、事業的に成立していなくても、そこに理念が残っているから完全なる失敗がどこなのか把握しづらい。

ダメなものをダメなまま突き進むほど、僕たち起業家にとってストレスに感じることはない。

こういうとき、お金の面から失敗と指摘しても、とりわけNPOを運営するような方とは対立構造が生じてしまいます。

そもそも合わない。やるなら、本来事業CSR活動をするべきです。

売り上げの何%を社会貢献活動に寄与させて、それはCSR報告書に記載する。
個人が「募金しました!」とブログで公言するのとは違い、CSR報告書は事業者が提供する「情報」です。事業価値も上がるし、その方がベスト。

お金儲けを事業でやって、良いことをNPOでやると、事業の方が殺伐としたものに見られてしまいます。個性は統合すべき。

別でNPO法人なんて運営するべきではないと思う。

丸投げされる仕事は注意。

話は変わって本来事業について。

時々、丸投げで仕事をいただくことがあります。

こちらでサービスや商品を企画して提供するのとは違い、すでに出来上がっている業務がそのまま降りてくる。

この場合、マニュアルや品質基準は発注側にあり、自分のアイディアは封印せざるを得ません。それが仮に品質アップの提案であっても、それこそパワーポイントで説明しないと、変化が起きません。

道がわかっているのに自分でハンドルが握れないのは、サラリーマンや先のNPOの例と同等、ストレスがたまります。
でも、起業家のスタートダッシュはまず、こういう仕事を受けるところからです。

これも大事なお仕事ですが、ここからはいつか脱却しないといけない。

丸投げを受注している期間が長くなれば長くなるほど、結局、「内輪」と思われ、発注側が上司の顔をしてきます。

起業目的がそうでないならば「下請け会社」からは一日も早く抜け出すべき仕事です。

安易に起業を勧めるやつは黙れ。

みんながみんなあなたみたいにできると思ったら大間違いだ。

ブログで一日、万単位のPVを獲得できる人はやっぱり違う。
センスがあり、継続できる力があり、人並み以上の能力がある。

もっとたくさんの人と接するとわかる。あなたはピラミッドの一角だ。

世の中、いろいろな人がいる。不器用でも生きていかなければいけない。

起業家もメリットがあればデメリットもある。おそらくバランス的には雇われている人よりデメリットの方が多いのかもしれないとさえ思う。

少ないメリットをどれだけ質の面で向上させていけるか?が重要なポイントだと思います。

起業を安易に勧める起業家が多いですけど、起業家として思う。

それって罪だろ。

バラ色の起業家人生を綴った洗脳本も脅威だと思います。
僕も読みながら熱くなった記憶がありますが、あのような本を読んで熱くなっている時期はまったく事業が発展しなかった。

時々、起業こそ人生だ!の領域まで行ってしまい家族を失う人もいる。

その著者の本を読むな!と言ってきたのに、彼女は子供たち3人を手放してしまった。

熱くなるビジネス書は捨てた方がいい。
そんな時間があったら方法やセオリーを学び、熱くなるのは実行後の居酒屋でOKだ。

自分の役員報酬をサラリーマンの平均年収に並ばせるまでどれだけの知恵と工夫と苦労があるか。

社畜という言葉で就職を上から目線で否定して、フリーランスの優雅さだけを伝える。
その言葉に乗せられて家族に迷惑をかけている人たちがどれだけいるか。

経理で税金だ、本業以外の手間と経費。外注したら莫大な手数料。

自由な部分だけを語って、夢を見させるのは罪だと思う。

結局、最初は下請けのような仕事から始まるのがステップなので、「夢」の領域にたどり着けるかは、保証できない。

もし、可能であれば十代のうちから起業して、基盤を作ってからであれば理に適っていると思う。

起業の相談に乗っていますが、5割近くの人にやめた方がいいとサポートをお断りしています。
起業したらそれは人生そのものだからだ。
失敗したからといって責任は取れないからです。

迷ってる方いたら、相談してください。起業相談に関しては僕はかなり現実志向なので、楽しいバラ色の未来を語るようなコンサルはしていませんが、それでも、聞きたいという方は是非。

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