パーソナリティーを始めて最初にすること

ラジオ

2017年11月の記事をリライト。
ラジオパーソナリティーになったとき、まず最初に「芸能人になれた!」というような錯覚をしない方が良い。
本当の意味でタレントになるには、認知されるまでの工程がある。その工程の作り方の話です。
2019/07/10

芸能人風一般人にならない

一般の人がネットやメディアを通して芸能人風に振る舞っている光景をよく見るようになりました。
「芸能人ぶる」という言葉が以前はありましたが、今はほとんど聞かない。ユーチューバーなんかはどこで習ったの?と思うほどに饒舌だ。
ネットもテレビも玉石混合。そもそも芸能人ってどこから?と思うようになってきました。
1億総表現者の時代。

音楽業界のアマチュアとプロの境界線も曖昧

音楽業界を例にとるとプロとアマチュアの境界線は、メジャーレーベルとの契約でしたが、今はそれすら曖昧になってきている。
結局、Youtubeで再生回数が多い方がプロだろうとアマチュアだろうと同じ土俵でファンを獲得している。
デビューは「登録」で自主的にできるのでデビューそれ自体に価値はない。
SPOTIFYでどれだけの人に聞かれているか?YOUTUBEでどれだけの人に再生されているか?これにつきる。

そんな中、ラジオの世界も似た様相を呈している。

全国にコミュニティFMラジオ局がありますが、主に一般の人達がパーソナリティを務めています。
そんな中、その誰だかわからないという点をすっ飛ばして、「自分ごと」を話しているパーソナリティさんがなんと多いことか。
知らない人のプライベートほど耳をスルーしたくなることはない。

大事なのはコンテンツだということ。

では、無名の新人は何を話せば良いのか?
まず、リスナーはコンテンツに惹かれ、番組に惹かれ、ようやくパーソナリティに惹かれていく。
「最後の最後でこの人、どこのどんな人?」と興味を持ってくれる。
これは、音楽しかり、お笑いしかり、役者しかり、全てそうだ。まずは、コンテンツがあって、それを演出する、的確に伝える、またはそれ以外の何か魅力が伝わってから、認知されるという工程がある。
それなのに、いきなり自分のことを話してしまうのは、特にコミュニティFMのパーソナリティさんに多い。
番組を持った瞬間、芸能人になれたような錯覚を持ってしまうのかもしれません。

コンテンツに惹かれ、番組に惹かれ、最後にパーソナリティーを認知する。

コミュニティFMのラジオ番組に多いのが、ラジオパーソナリティになることが目的で制作している番組です。
「○○を伝えたい!」という思いがまずあって、それを伝達するための手段としてメディアがある。
そこをすっ飛ばして、パーソナリティーになりたいから番組を始めましたでは、順番が逆になっている。そんな番組はすぐにわかる。
なぜなら、自分ごとを話している。要するにメインが自分であり、やってる本人も自分に酔っていることが多い。
もちろん、ラジオパーソナリティになることは目的であっても良いのだけど番組それ自体がその目的になっていてはその番組は失敗する。

番組を作る上で、まず大事なのはコンテンツ。
そして、リスナー。リスナーは何を知りたい?何を聞きたい?そこが分かれば番組タイトルの一番最初に自分の名前は付けない方が良いということに気付くと思います。
一番、目立つところに、一番、なんだかわからない固有名詞を使ってしまうことは商品開発としては、ありえない。

「○○花子の日々のつれづれ」で誰がその番組を聴こうと思いますか?

「Weeklyアニソントップ100」なら誰が聞きたいと思うか自ずと分かりますよね。ここがスタートラインなのです。

誰に何を伝えたいか?

そのお手伝いをしたい。

どう伝えれば、楽しく伝わるか?

この手順を進めて行けば、回を重ねる度にリスナーはついてきます。
番組タイトルの頭に自分の名前を付けなくたってリスナーはググってくれます。
ググったところに自分のプロフィールやブログ、SNSがあれば、そこから充分、つながっていきますよね。
頑張ってください!

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