事件のあったマンションの一室を見上げて

ボクは自営業者。
正社員だったという時期がほぼない。
ほぼというのは、大学卒業して入社した会社を2週間で退職したからだ。
役者、歌舞伎、バンド、夢を追い続けてきた23歳が突然、毎日朝から晩までデスクに縛られるのが苦痛でたまらなかった。
2週間しかもたなかったというよりも、これは自分の人生じゃないって思った。
そんな企業に超大大大迷惑をかけた問題児は、今、会社を経営している。
ちなみに当時の社長に10年後くらいに別の形で出会い、謝罪をしている…
会社を退職して夢を追い、その活動と両立させるために自営業を選択した。
会社勤めと何が違うか?
一番は時間の使い方。
更に、住む場所も、その日、どこに行くか、何をするか?ある程度コントロールできる。
そういう意味で、ボクが最大のメリットだと感じるのは家族と向き合える時間がつくりやすいということ。
ボクの中の価値観で、会社が社員におしつけるもので意味がわからないもの2つ。
・単身赴任
・転勤
衣食住に直結するものを会社が決めてくるなんて、考えられない。
更に…
奥さんが子育てで滅入っているときにサポートができないような時間の縛られ方。
今、3人目の我が子が生まれて1ヶ月。
さすがに、大変。
だからこそ、仕事を早めに切り上げて、毎日、お風呂に入れたり、上の子たちの朝の支度を手伝ったり。
事務所への出勤は10時になる。退勤は17時。
仕事として足りない分は、みんなが寝静まった夜中に部屋で黙々ノートPCを開いてやっている。
円満な家庭である秘訣は、父であり、夫である人が、どう振る舞うかがとても重要な要素だと思う。
お母さんには逃げ場がない。
子育てやめます!なんて言える人はいない。
日々の家事以上にその束縛間はたまらなくつらい。
誰かが頑張っていて、時に弱音を吐くと、「そんなもん」とさげすむ人がいる。
「もっと他に大変な人がいる」とか…
それぞれ人には向き不向きがあり、それに対するキャパシティーは全く違う。
一律にストレスを1とか10とか測れる物差しなんかあるわけもない。
誰かが抱えているストレスは身近な人で共有して薄めていき、幸せも身近な人で共有して濃くしていく。
そんな社会を目指したい。
事件のあったマンションを見上げてあそこだよと指さす人がいた。
時間がもどせるなら、何を改善すればよかったのか…
きっとみんな同じことを思ってる。
あとはそれを今、やるかやらないか。

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